来年より始まるマイナポータルを利用した年末調整手続の電子化とその準備

2020年の年末調整からは電子化への取組みが強化され、事前の準備情報が出てきているところです。
専用ページは順次公開され、電子化のときに活用できるマイナポータルについても情報が出てきました。

 マイナポータルを活用する仕組みでは、現在、従業員が書面で受け取る控除証明書等を、控除申告書作成の際にデータで一括取得し、控除申告書の所定の項目に自動入力、検算等の作業が簡素化され、データで保存することにより書類での保管が不要となります。

 このいわゆる「マイナポータル連携」を利用するためには、以下のような手続きが必要になります。手続きは一度実施すれば、翌年以降は不要となるものです。

1.マイナンバーカードの取得および読取機器の準備
 マイナポータル連携のためには、マイナンバーカードに搭載されている利用者証明用電子証明書が必要となる。また、マイナンバーカードを読み取るためには、ICカードリーダライタまたはマイナンバーカード対応のスマートフォン等が必要。

2.マイナポータルの開設(ICカードリーダライタまたは対応スマートフォンを利用)
 マイナポータルにアクセスし、利用者登録をする。具体的な開設方法についてはマイナポータルで確認できる。

<b>3.マイナポータルと民間送達サービスの連携
マイナポータルを活用して保険会社等から電子データを取得するためには、「民間送達サービス」を利用する。そのため、マイナポータルの「もっとつながる」機能から、民間送達サービスのアカウントを開設する。

4.保険会社等へ民間送達サービスのアカウントの登録
ご契約の保険会社等へ上記3の民間送達サービスの利用者IDを登録するなど、控除証明書データが民間送達サービスに届くように設定する(具体的な方法については保険会社等や民間送達サービスにより異なる)。

マイナンバーカードの取得率が低迷しており、今後、普及を目指して対策が取られるようですが、年末調整手続の電子化では、マイナンバーカード取得後にも従業員が取組むべきことが多く、実現には会社からの周知やフォローが必要になってくるのでしょう。
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