自動車運転者を使用する事業場 5,000を超える事業場で労働基準関係法令違反(厚労省)

厚生労働省から、「自動車運転者を使用する事業場に対する平成30年の監督指導、送検等の状況」が公表されました(令和元年(2019年)8月8日公表)。

この状況は、全国の労働局や労働基準監督署が、平成30年(2018年)に、トラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導や送検等の状況を取りまとめたものです。

【平成30年の監督指導・送検の概要】

●監督指導を実施した事業場は6,531事業場
このうち、労働基準関係法令違反が認められたのは、5,424事業場(83.1%)。
また、改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)違反が認められたのは、4,006事業場(61.3%)。

●主な労働基準関係法令違反事項は、①労働時間(55.5%)、②割増賃金の支払(21.1%)、③休日(4.4%)。

●主な改善基準告示違反事項は、①最大拘束時間(46.4%)、②総拘束時間(38.8%)、③休息期間(32.4%)。

重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは59件

厚生労働省では、引き続き、自動車運転者を使用する事業場に対し、労働基準関係法令などの周知・啓発に努め、労働基準関係法令違反の疑いがある事業場に対しては監督指導を実施するなど、自動車運転者の適正な労働条件の確保に取り組んでいくとしています。

また、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応していくとのことです。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<自動車運転者を使用する事業場に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表します>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06105.html