健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大 本格的な議論を開始

厚生労働省から、平成30年9月14日に開催された「第4回社会保障審議会年金部会」の資料が公表されました。
今回の主要な議事は、「被用者保険の適用拡大」です。

被用者保険(健康保険・厚生年金保険)については、平成28年10月から、短時間労働者への適用拡大が図られましたが、その範囲をさらに拡大してはどうか? というのがこの議論です。
短時間労働者や高齢者が、本人の希望に応じて意欲や能力を活かし就労していく中で、年金制度の担い手になることにより、老後の所得保障を確保する仕組みを目指すという方向性の一つです。

具体的には、平成28年10月からの短時間労働者への適用の5要件((1)週労働時間20時間以上、(2)月額賃金8.8万円以上(年収換算で約106万円以上)、(3)勤務期間1年以上見込み、(4)学生は適用除外、(5)従業員501人以上の企業等)を、見直して、更なる適用拡大を図ろうとするものです。
どこを、どのように見直すのか、今後の動向に注目です。

さらに、2つ以上の事業所に勤務する者の労働時間を通算することなどについても検討が進められることになりそうです。

今後、平成31(2019)年9月までに更なる適用拡大について検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を実施するとのことです。
各企業に大きな影響を及ぼす事項ですから、しっかりとした議論を行って欲しいですね。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<第4回社会保障審議会年金部会>
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212815_00002.html