厚労省 賃金構造基本統計調査(賃金センサス)を公表

2月22日、厚生労働省より「平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況」が公表されました。

調査結果のポイントは、次のとおりです。
一般労働者(短時間労働者以外の労働者)の賃金(月額)
・男女計の賃金は304,000円(前年比0.0%)
・男女別では、男性335,200円(同0.0%)
・女性244,600円(同1.1%増)。

女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性=100)は過去最小の73.0となっています。

 

雇用形態別にみると、男女計で、
・正社員・正職員321,700 円(前年比0.2%増)
・正社員・正職員以外211,800円(同3.3%増)。

男女計の雇用形態間賃金格差(正社員・正職員=100)は過去最小の65.8となっています。


短時間労働者の賃金(1時間当たり)

・男女計1,075円(前年比1.5%増)
・男性1,134円(同0.1%増)
・女性1,054円(同2.1%増)

いずれも過去最高となっています。

統計上は、男女間賃金格差は過去最小雇用形態間賃金格差も過去最小となっています。しかし、男女間、雇用形態間で賃金に差があることは確かで、その差をどう捉えるかは見解が分かれるところでしょう。
この統計は、賃金制度の見直し等の際にも参考にされるものです。一度、世間一般の賃金水準を確認してみてはいかかでしょうか。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況/資料>
・報道発表用資料
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2016/dl/12.pdf
平成28年賃金構造基本統計調査 結果の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2016/index.html

〔確認〕「賃金構造基本統計調査」とは
賃金は、年齢や勤続年数、職種によって水準が異なるのが普通です。そこで、○歳、勤続○年の技能労働者の賃金水準はいくらか、といったことがわかる統計が不可欠です。これがわかるのが「賃金構造基本統計調査」です。「賃金センサス」とも言われる大規模な統計調査で、年に1回、6月分について調査され、翌年の2月末に結果が発表されます。
今回の調査結果は、調査客体として抽出された10人以上の常用労働者を雇用する民間の65,881事業所のうち、有効回答を得た49,783事業所について集計したものとなっています。
なお、「毎月勤労統計調査」の賃金統計からは、賃金の労働者一人平均の水準とその増減状況がわかり、全体の水準とその変化を把握できます。