年金改革法が成立 改正規定と施行時期

今月14日、国会での与野党の激しい攻防の末、年金改革法案が成立しました。

成立した年金改革法(正式名称は「公的年金制度の維持可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律」)には、①年金額の改定ルールの見直し(マクロ経済スライドの強化)、②短時間労働者への適用拡大の促進(労使合意を要件として従業員500人以下の企業にも適用)、③国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料の免除制度の導入などが盛り込まれています。
将来の年金制度を維持するためとはいえ、①により高齢者の年金がさらに抑制されることから、野党(一部を除く)が激しく反対していました。今後、法律に定めらた施行日から、順次、実施されることになります。

<改正規定と施行(実施)時期>
①年金額の改定ルールの見直し(アは平成30年4月、イは平成33年4月施行)
公的年金制度の持続可能性を高め、将来世代の給付水準を確保するため、年金額の改定に際して、以下の措置を講じる。
(ア)マクロ経済スライドについて、年金の名目額が前年度を下回らない措置を維持しつつ、賃金・物価上昇の範囲内で 前年度までの未調整分を含めて調整。
(イ)賃金変動が物価変動を下回る場合に賃金変動に合わせて年金額を改定する考え方を徹底。

②短時間労働者への適用拡大の促進(平成29年4月施行)
500人以下の企業も、労使の合意に基づき、企業単位で短時間労働者への適用拡大を可能とする。
※501人以上の企業等を対象に、平成28年10月から適用拡大を実施することは既に法定化。

③国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料の免除(平成31年4月施行)
次世代育成支援のため、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料を免除し、免除期間は満額の基礎年金を保障。
この財源として、国民年金保険料を月額100円程度引上げ。

④その他
(1)年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織等の見直し(平成29年10月(一部公布日から3月以内)施行)
(2)日本年金機構の国庫納付規定の整備(公布日から3月以内施行)
<公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案>
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/190-26.pdf
注)短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進の実施日は、平成28年10月から「平成29年4月」に変更されています。