政府は、「働き方改革実行計画(平成29年3月決定)」に盛り込むなどして、副業・兼業の促進を図ろうとしています。
しかし、制度的な課題が多いこともあり、厚生労働省において「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」を立ち上げ、働き方の変化等を踏まえた実効性のある労働時間管理や労災補償の在り方等について検討が進められてきました。

令和元年(2019年)7月25日に開催された第9回の検討会では、報告書(案)が取りまとめられました。

最も気になるのは、時間外労働の上限規制や割増賃金について、2以上の勤務先の労働時間を通算するのか? 最終的にどの勤務先が責任を負うのか? といった問題です。
これについて、報告書(案)では、「労働者の自己申告を前提に通算して管理することが容易となる方法を設ける」といった選択肢を示すほか、「労働時間の通算を行わず事業主ごとに適用する」といった選択肢も示しています。
結局、肝心なところは、これからの議論次第といった感じです。

本年(2019年)6月に閣議決定された「成長戦略実行計画」では、「副業・兼業について、検討会における検討を加速し、2019年中に結論を得る。その上で労働政策審議会において議論を開始し、可能な限り速やかに結論を得る」とされています。
順調に議論が進められるのか? 動向に注目です。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<第9回「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」資料>
≫ https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05933.html
  
なお、​この検討会の報告書について、連合(日本労働組合総連合会)がコメントを発しています。参考までに紹介しておきます。
〔参考〕厚生労働省「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」報告書に対する談話
≫ https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1060